Before (改善前)

上の写真のネジゲージは、当初合金工具鋼として非常に一般的なSKS材を素材として製作をされていました。対象となるワークはアルミ系の材料を用いた製品で、量産品であるためにこちらのネジゲージを用いた検査頻度が非常に高く、1ヶ月で摩耗してしまう状況が続いていました。そこで、今回使用したSKS材よりも耐摩耗性と硬度を持ち、ワークを傷つけない素材への変更提案が検討されました。

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After (改善後)

測定ゲージ.comでは、ネジゲージの材質をSKS材よりも硬度・耐久性の面で優れたDC53へと変更し、チタンコーティングを行いました。加工性も考慮した場合にはある程度切削性に優れた材質を使用し、最後にチタンコーティングを行うことで、耐摩耗性を付加しています。この材料変更により従来のSKS材を使用した場合と比較して長寿命化に成功し、ネジゲージの摩耗頻度が3ヶ月にまで延びたことで、3倍の効果がありました。

POINT(要約)

ネジゲージを含むゲージ全般は対象となるワークと接触して測定・検査を行うので、耐摩耗性や硬度が非常に重要となります。今回の場合、ネジゲージの材質をSKSからDC53へと変更し、チタンコーティングも行いました。一般的には、コーティングの前後で精度を保つことが難しいとされていますが、当社では多数の実績に基づく経験から可能となっています。また、自社でネジ研磨を行っていることで、特注品の設計、製作も可能となっています。