用語解説

位置度とは
位置度とは位置度とは、複数の穴加工を行うような製品を製造する場合に求められる測定項目で、測定ゲージ.comが得意とする自動車業界向けのカバーなどでは、非常に多い測定項目となります。
まずは、位置度の定義について述べていきます。位置度というのは、簡単に言うと、“基準からのズレ”を示すものです。そのため、製品図面上にデータムとして指定のある箇所から、指定した数値内に収まっているのか?を検査する必要があります。
測定物としては、穴が複数個所加工されたようなものが多く、複数の機械部品(モーターやベアリングなど)を設置するためのベース板や、当社で多数の実績を持つカバー部品などが該当します。位置度測定においては、基準面及び基準に対して、どの程度の許容されているのかを確認し、複数箇所からの測定値にすべて収めなければなりません。その為、基準が増えるほど測定にも時間を要します。

位置度の測定方法
ここからは、実際に行う位置度測定の方法について紹介をしていきます。
位置度測定では、ある基準面から穴加工部の差異を測定し、その数値が図面上に指定のある数値に収まっていることを確認することになります。具体的な測定方法としては、ある基準にいったんを固定したダイヤルゲージの測定子を、測定対象となる穴にあてがい、一周回転させることで測定を行います。その為、4つ測定位置があれば、各々基準だしと測定子を這わせるという2工程が発生してしまうために非常に時間がかかってしまいます。
さらに、基準が複数設定されている場合もあり、一つの穴に対して、基準が一つある場合(データムA)、二つある場合(データムA・B)、三つある場合(データムA・B・C)などがあります。つまり、4つの穴に対して、3つのデータム指定があると、基準だし工程が省けたとしても、相応の時間を要するということになります。そこで、最近の測定方法としては、3次元測定機で基準を指定し、測定子を這わせて行います。これにより大幅に測定時間が短縮され、測定に対する信頼度も高いものとなっています。
ただし、3次元測定でも問題となる点があり、それは3次元測定機の定盤に対して、ワークが平行とならない場合です。この場合、技能検定を保有する測定技師でも測定がうまくできず、検査を行ったにもかかわらず、製品ができていないといったことがあります。その際に使用するのが当社の特注ゲージとなります。下記にて測定ゲージ.comが製造した位置度の実績を掲載していますので、ご確認ください。

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