用語解説

角度とは
角度とはまずは角度に関する説明をさせて頂きます。角度とは、いわゆる“寸法”と呼ばれる測定項目です。右に角度寸法に関する指示方法を掲載しています。角度は“寸法”ですので、ある角度に対して、許容誤差があるという指定方法となります。実際に、当社で測定を行う場合にも製品ごとによって(あるいは測り方によって)ある寸法値からある一定角度程度のズレがあるという結果となります。こちらの真の値とそのズレの指定はJIS規格にも定義があり、JIS規格に規定がある許容公差は「普通公差」といいます。この普通公差には、加工の精度によって精級(f)、中級(m)、粗級(c)、極粗級(v)と許容差が定められています。普通公差で指定される製品も多くありますが、当社のような特注のゲージメーカーには、角度に対して個別に寸法公差指定のある製品がほとんどであるといえます。

傾斜度と角度の違い
傾斜度と角度の違いに疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。傾斜度と角度は、ある面や形体が特定の基準面に対してどのようなひらきがあるのか?という視点での違いはありません。しかし、その違いは単位にあり、角度は”°”、傾斜度は“mm”が単位となっています。

角度の測定方法
本題です。ここからは、実際に角度指定のある製品についての紹介と、いかに測定を行うのかについて紹介をしていきます。当社でよく取り扱いのある角度測定というとギア(歯車)やシャフトなどがあります。これらはある基準面に対して何度の角度となっているのかを測定することが一般的であり、当社では様々な特注のゲージや3次元測定機などを用いて、測定を行っています。次に、角度測定の種類について紹介をします。角度測定は、①直角度測定②直角以外の角度測定、の2種類に分類されます。

①直角度測定
直角度測定は、一般的に定盤の上でスコヤと測定物の間でわずかにできる隙間からチェックします。隙間のチェックはシックネスゲージの最も薄いものを隙間へ挟んで確認する場合もありますが、一般的にはスコヤと測定面との間に差す光の分量を確認し測定を行います。

②直角以外の測定
緩やかな角度の測定は、なくともダイヤルゲージと位置決め装置があれば測定可能です。斜面の角度を測定する場合、まずフライス盤のように位置決め用ハンドルなどを備えた機械などに測定物を固定し、底面を密着させます。

測定作業として、ハンドルを用いダイヤルゲージ測定子を斜面上に接触させる。ゲージ目盛りで0.1mm ほど測定子が押された状態を0 セットとし、その後高さが高い方へハンドルにてダイヤルゲージを移動させる。この操作で得られる横方向移動量と高さの移動量から算出がされます。当社の場合には、量産品に対する特注ゲージを提供するため、直角度測定と同様にゲージとその隙間から角度測定を行うことがほとんどです。

>>直角度の測定ゲージ製作事例はこちら